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May 16, 2010


マレーヴィチ

その昔ロシアにマレーヴィチというおそろしく時代に先駆けていた画家がいま
した。

最初はふつうに風景画を描いていましたが、ピカソのキュビズムや未来派の影
響をうけてモノの動きを分解写真のように描くようになりました。

しかしそのままでとどまらなかった。 最後(ほんとは最後じゃないんです
が)には画面全体を白く塗ったり黒く塗りつぶしたりして「しまった」わけで
す。

かなしいかなマレーヴィチおじさんは「プレゼンテーション」というものとい
うか世間に対してどう見せるのが価値があるのかあまり興味も器用さも持ち合
わせていなかったようで、展示会では所狭しと、そういう「なにも仕事をして
いないように見える」絵画を並べて展示してしまったわけです。

白い画面のとなりに黒の画面。ありがたみがないことこの上ない。

どうみても「価値」というものが生まれそうにありません。

話は少し飛びますが、もうすぐ国立新美術館で「オルセー美術館展」が開かれ
るので、そこで注目してほしいのが「アンリ・ルソー」です。

すごいですよ。ニューヨーク近代美術館でもオルセー美術館でもあれだけ多く
の作品があるのになにが印象に残るかと言えばどちらも「ルソーの一枚」で
す。このことをあらかじめ伝えておきたいわけです。

なぜマレーヴィチからルソーに話が飛ぶかというと、ニューヨークにあるグッ
ゲンハイム美術館でなにが印象に残ったかというとわたしはマレーヴィチだっ
たのです。

それだけ傑出して「個性」なのです。(個性的とはちがいます個性なのです)

ルソーの絵をたくさんもっている美術館はそうないと思うのですが(作品数が
少ないと思うのです)たぶん「ルソー展」は、面白くない。大胆です。

すぐに飽きちゃうと思います。 個性がありすぎてその人の中では画一的で
その人だけではバリエーションが出せない。(まだマレーヴィチの方がバリ
エーションがあります)

いや別にマレーヴィチを引き合いに出して「見せ方」の話をしたいわけでは
ありません。

自分がこのところ「円筒」ばっかりカタチにしているのでプチマレーヴィチ
かと思っていたのですが、プロダクトはそれぞれの円筒の「機能」が違うから
よかったと思ったのです。

06:13 PM