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October 24, 2009
個性と社会性
坂井直樹さんのブログ「デザインの深読み」で「この10年展」を取り上げ
ていただきました。
実はこのことと最近わたしが思っていたことが、別の記事とリンクしたので
す。
先日『今のデザインに別段、興味をもっていない。』といった主旨のことを書
きましたが、桐山登士樹さんが氏の「桐山セレクション」でこんなことを書か
れていました。
私に影響を与えてくれた(与えてくれている)年長者の存在だ。純粋に夢を語
り、経営とビジネスを説いたのは黒木靖夫氏だった。デザインの良し悪しを冷
静に分析してくれるのはミラノの蓮池槇郎氏である。そして、プロのデザイン
を実践している川上元美氏の緻密さと大らかさは学ぶ点が多い。時に迷いが生
じた時は年長者の言動を思い出すことにしている。
中略
若い卵達に会う機会も多いが、総じて何かが欠けている。デザインがうまい、
へたという問題ではなく、大きな目標が欠けている。この様な若き才能を刺激
する環境が欠如している。
中略
これらは、若者だけの問題ではなくデザイン界の大きな課題として、新たな機
会や環境を作らなくてはならないと思っている。
さらには大治将典(おうじまさのり)さんの紹介文の中に
『この10年ミニマルデザインのオンパレードでいささか食傷気味。』
まさに「この10年」という言葉が載っていたのです。
びっくりという言葉を通り越えて「感嘆」すら覚えました。
わたしは昨年桐山さんの招集で富山デザインセンターで講演させていただいた
時に『これからどうしたらよいか?』という質問というか「嘆願」のような
事を言ったのですが、実はわたしが「悩んでいる」というよりは、桐山さん
がわたしにも「不満」に思っているだろう事を引き出したかったという気持ち
があったのです。
いみじくもそういう桐山さんの内なる気持ちが、先の一行に表現されていた気
がしたのです。
別にそこでいう「ミニマルデザイン」というのが深澤さんやわたしのデザイン
にかかっているとは、思っていません。『それもいいけれど答えはもっと他に
もあるだろう。』
『もっと他にやり方が無いのか?しかもそれはおおおきなビジョンに支えられ
た信念に基づいたものとして。』
わたしは勝手に桐山さんが「ものすごく」期待してくれていると信じていま
す。『あなたには、もっとやれる事があるでしょう?あのイタリアデザインが
つぎつぎと、すばらしくイノベーティブでわくわくする製品が生まれていた時
代を生で感じていたデザイナーとしてやるべきこと、こえるべきテーマは判っ
ているでしょ!』そういう言葉が「無言」でわたしに迫ってきます。
ここで最初のお話に戻るのです。
坂井さんがブログで紹介いただいていることを、わたしを好意的に思っていた
だいていると同時に、わたしがすべきことできることが「見えている」んじゃ
ないかと感じています。 個性と社会性の関係性について大切な意見があるの
ではないか。
この年になって「アドバイス」を希求しているのはおかしい?
そうかもしれませんが、ずっと「素材」を探していた自分ですが、わたし自身
もまたひとつの「固定化されていない素材」ではないか思うのです。
05:33 PM


