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August 15, 2009


アフターデザイン

わたしがソニーにいたのは1988年までですから、すでに20年の歳月が経って
いますが、その在籍5年程の初期には主に音響機器やビデオの業務用機器のデ
ザインを担当していました。

驚くべきはその製品寿命の長さで、特に民放で使われているワイヤレスマイク
はいまだに現役でテレビに登場していますし、Uマチックという大型のカセッ
トデッキやモニターテレビなど時々映画やテレビで「操作室」の場面になると
登場してきます。

当時のソニーの技術の高さとそういう機械の「基本形」というのが20年を経
てもおおきくは変化しない事をあらためて知る訳です。

以前に同年代の人と話した時に『人の付き合いって5年単位だよね。5年間会
わなくても再会した瞬間にその歳月が飛んでしまう。人によっては10年単位
かもしれないね。』そういう話と業務用のデザインはまったくシンクロしてい
ると思います。

なぜこんな事を書き出したかといえば、デザインというのは「ビフォワー」
つまりその製品デザインが生まれた背景や「着想」した事ばかりがとても重要
な事と思われがちですが、実は生まれた後つまり「アフター」がイメージでき
るかという点がとても大切だと考えているからです。

「アフター」を考えると「ビフォワー」は大胆じゃなくなってしまうわけで
す。「若気の至り」なんていうカタチが生み出せなく訳です。

デザインで飽きられないものを作るには、デザインで最初に語られないもの
を作る訳です。 アル意味「いたい」ですよ。

でもそういう押さえた事があの時代に出来たのは、「押さえていない時代」を
経験した後だったからだと言えます。

わたしの作品集にはほとんどソニーの製品は登場してきません。
でも言えば知っているものが結構あったりするのです。20年を経ても。

08:01 PM