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June 20, 2009


しおり

ブックレビューに取り上げようかと思いある本を読んでいました。

最近出版されて「デザイン」「未来」と表題にあったのでブックレビューに適
しているかと思いなんとか読んでいましたが、結局その本の3/4程を読み進ん
で取り上げる事をやめることにして本を閉じてしまいました。

その本にはいろいろな機械のマイコン制御が進み「オートマティック」にいろ
いろな便利な機能や動作の先取りがされるようになったが、そのことが本当に
人の役に立つのだろうか。という論点でいろいろな事例をもとに書かれていま
す。

そう書くとすごくブックレビューに良さそうでしょ。

じゃあなぜ取り上げなかったか。最大のポイントは「しおり」がその本につい
ていなかったから。 半ば冗談 半ば本気の話。

もともとアメリカで出版された本ですから、はなから「しおり」という概念は
ないのだと思いますし、日本の本でもコスト削減の為か昔のように「しおり」
用の細いひもがつかない事も多くなりました。

そうこの本が「人間中心主義の設計(デザイン)」について書かれていない本
であれば「しおり」についてどうこう思う事はなかったかもしれません。

わたしはデザインをするときに「通念」や「その業界の常識」というものに
なるべくとらわれないで「本来あるべきカタチ」とはなにか「どうあるのが
使う人にとっていいのか」という事を考えます。

「しおり」がないのが「通念」だとしても「しおり」があった方が「便利」な
事は確かです。 「しおり」を実現させる為に他のなにかを「削除」すること
を考えるかもしれません。

自分と一番近いところで「せめぎ合い」をすることなく、自分から遠いところ
のものについて批判するのはなにか違うと思うのです。

本にも哲学がある。それは書かれたものだけでなく、その書かれたものと本と
の関係においても、さらに書店とも、最後に読者との関係においても。

07:29 PM