« まず自らが愛用者である事 | メイン | 今日からよりどり緑かな »

May 09, 2009


8点の自覚 8点の責任

昨日は、「JIDAデザインミュージアムセレクションVol.10選定証授与式」が
六本木のAXISギャラリーで午後1時過ぎから開かれました。

AXISギャラリーの広い会場が、受賞対象企業の責任者や担当者と来賓によっ
て埋め尽くされた感があってそこはかとない緊張感と受賞の喜びの感情に満た
されていました。

今年選定された製品・商品は40点でした。

昨年グッドデザイン大賞を受賞したトヨタの「IQ」や、同じく金賞のリコーの
デジタルカメラ「GR DIGITAL 」や良品計画とトーネットが共同制作した無印
のバウハウスのデザインを甦らせた「スチールパイプデスク/チェア」、JAL
のビジネスクラスに導入されたGKデザインによる「シェルフラットシート」
など多岐にわたって「今のインダストリアルデザイン」をセレクションしてい
る。

デザインミュージアムの最大の特徴は、日頃見かける事の少ないものや地方で
作られている商品をJIDAの会員によるネットワークを通して見出してくるとこ
ろにあります。ゆえに見ていて「おもしろい」。

今年で10回の節目を迎えたセレクションですが、これまでの選定商品は総計
で373点にのぼる。のぼると書きましたが、逆に言えば毎年1000点を越える
グッドデザイン賞に比べれば10回をあわせても400点弱しかないという言い
方もできるのですが。

そういう中にあって今回の選定を含めてこれまで8点の製品・商品を選んでい
ただいているわたしというプロダクトデザイナーが、工業デザインの世界で役
割と責任を担っている事を自覚せざるをえませんでした。

今回、セレクションが10回目という節目を記念して会場の入り口に、JIDAに
関する歴史を紹介するコーナーが設けられていましたが、そこに写真にある
柳宗理さんのデザインしたコロンビアの音響機器が置かれていました。

この製品は、柳さんが昭和22年に毎日新聞社主催の第一回工業デザインコン
クール(後の毎日ID賞)で特選一席に選ばれたデザインを製品化したものであり
戦後日本の工業デザインにおける先駆けとなった記念すべき製品です。

柳さんがプレーヤーで受賞した30年後に、同じ特選一席を同じように音響機
器でわたしも受賞をしました。

わたしにとって社会人のスタートにあたってこの大きな賞を得た事が、ずっと
プライドであったのですが、同時にその20数年前に役割を終えたコンペとの
脈絡を、自らしかふれる人もいないのですが、わたしの中ではずっとその賞を
うけた人が活動を続ける事に大切があると感じていました。

こうやって選定式に「同席」できたことを嬉しく思いもし、これからも「工業
デザイン」の世界を通して大勢の人に快適をプレゼントして行きたいという
気持を新たにした日でもありました。


08:19 PM