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January 24, 2009


作品ファイル

120nen.jpg


さっき事務所に宅配便がとどきました。
思い当たるものがないので、その白い袋を見てしばし考える。

中身はファイルでした。

このファイルは、10年以上前だったと思うのですが、桐山さんが主宰する
YCS DESIGN LIBRARYというデータバンクに送ったものでした。

桐山さんは昨年の暮れに、事務所を横浜から青山に移転されて、それにともな
いいったんライブラリーにストックされていたファイルをそれぞれのデザイ
ナーに戻されたということでした。

ふしぎと懐かしいという感じはしませんでした。ファイルに掲載した作品につ
いて今でも生々しく記憶があるからでしょう。

ここに載せた写真の製品は、今からちょうど20年前、独立して最初に製品化
されたバーコードプリンターです。

「生々しい」といえば、この製品について説明しようと思っていた事が、よく
みるとそのまま写真の左にある「解説ページ」に書かれていてびっくり。

「食パン1斤半」のようなデザイン。「日比谷線」のようなかたち。そして
ポストモダンとは自分のデザインが結びつかなかった事。等々。

このカタチの源泉は「ブラウンの家庭電化製品の総和」です。
ハムのスライサーに近いものです。

今もちょうどブラウンの製品が特集されていますが、ポストモダンの時期に
原宿のラフォーレのアネックス(別館、今H&Mが立っている場所だと思いま
す)で開催された展示会になぜだかブラウンの初期の製品が並んでいて、
わたしはその時あらためて「基本に忠実なモノのうつくしさ」を感じたので
す。

20年前には、このデザインはいささか時代感として、とんちんかんで「おと
なしすぎる」ものだったと思うのですが、今となっては正解だったと思いま
す。

しかしわたしは、この後「このカタチ」から離れて行きます。
自分から進んで「その時代」に入って行きます。そしてそこから「原点」に
戻るまで10数年がかかりました。

このファイル、写真展に展示しようと思いました。

11:54 AM