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January 31, 2009


60をめざして

最近書けないのですね。

わたしはパソコンを持ち歩いていますが結果的に出張中には文章は書けない。

同様に新幹線の中や飛行機の中では、ほとんど文章だけでなくデザインの作業
は進みません。

そうとわかっていれば「じたばた」しないで気持も荷物も手ぶらで行けば良さ
そうなものですが、行くときは、なんだか『できそうな気がする〜』んですね
いつも。

『できそうな気がする〜』といえば『できないと思う〜』ことがいっぱいあり
ます。

先日、「デザインのスキル」に関する協議会に出席して、ほぼ同世代のデザイ
ンのマネージメントや教育に関わった人たちの話にわたしはついていけません
でした。

考えてみれば、わたしは会社に勤めた出した頃から、デザイナーよりも設計者
や営業というこれまでデザインを学んでいない人達にどうデザインを理解して
もらうのかその事ばかりに気がいっていました。

端的にいえばデザインのレベルを上げる事よりもその時点での自分のデザイン
を理解してもらう言葉を探し、表現を探していたように思います。

そんなわたしですから設計図面もスケッチもそのレベルを上げるよりも「わか
りやすい」「伝わりやすい」そういう事を考えていました。

だからラフスケッチを相手から見たときに判るように反対向きに描くクセを
つけたり、図面に「解説用補助スケッチ」を描いたり、黒板に「キャッチ
コピー」を書いて説明したり等々。

そういうカタチで30年もつづければ「プチ浦島」というか高度なデザインに
まつわる話を理解できないのは、「自分の選んだ道」というしかありません。

今でもデザイン雑誌よりも一般的な雑誌やサイトでのインタビューが多いのは
そういうわたしの指向性をなんとなくみんなが感じているからだと思います。

会場になったミッドタウンのタワー棟をはじめいくつかの企業には、デザイン
したセキュリティーがありショッピング街には、PrimarioやHUBSTYLEや
デバイスタイルのワインセラーやコーヒーメーカーが売られていて、ビルの前
にはLEDの信号機が設置されていました。

わたしは『できないと思う〜』と知る事によってより『できそうな気がす
る〜』事に注力することができたと思っています。

60を目指すというのは「60歳になったときの立ち位置をどうするか」という
意味ですが、その答えはすでにでているなあ。 

07:26 PM

January 29, 2009


京のてざわり

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07:38 PM

January 24, 2009


作品ファイル

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さっき事務所に宅配便がとどきました。
思い当たるものがないので、その白い袋を見てしばし考える。

中身はファイルでした。

このファイルは、10年以上前だったと思うのですが、桐山さんが主宰する
YCS DESIGN LIBRARYというデータバンクに送ったものでした。

桐山さんは昨年の暮れに、事務所を横浜から青山に移転されて、それにともな
いいったんライブラリーにストックされていたファイルをそれぞれのデザイ
ナーに戻されたということでした。

ふしぎと懐かしいという感じはしませんでした。ファイルに掲載した作品につ
いて今でも生々しく記憶があるからでしょう。

ここに載せた写真の製品は、今からちょうど20年前、独立して最初に製品化
されたバーコードプリンターです。

「生々しい」といえば、この製品について説明しようと思っていた事が、よく
みるとそのまま写真の左にある「解説ページ」に書かれていてびっくり。

「食パン1斤半」のようなデザイン。「日比谷線」のようなかたち。そして
ポストモダンとは自分のデザインが結びつかなかった事。等々。

このカタチの源泉は「ブラウンの家庭電化製品の総和」です。
ハムのスライサーに近いものです。

今もちょうどブラウンの製品が特集されていますが、ポストモダンの時期に
原宿のラフォーレのアネックス(別館、今H&Mが立っている場所だと思いま
す)で開催された展示会になぜだかブラウンの初期の製品が並んでいて、
わたしはその時あらためて「基本に忠実なモノのうつくしさ」を感じたので
す。

20年前には、このデザインはいささか時代感として、とんちんかんで「おと
なしすぎる」ものだったと思うのですが、今となっては正解だったと思いま
す。

しかしわたしは、この後「このカタチ」から離れて行きます。
自分から進んで「その時代」に入って行きます。そしてそこから「原点」に
戻るまで10数年がかかりました。

このファイル、写真展に展示しようと思いました。

11:54 AM


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11:19 AM

January 22, 2009


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10:14 AM

January 20, 2009


無題

先日、ここでも三原さんがテープカッターについて書かれていた事にふれたの
ですが、新たなエッセーでも登場しています。

というかあのテープカッターの話題は、なんらかの「箱」を開ける結果となっ
たのです。

箱と言えばPrimarioは「箱」を作るところからのスタートでした。

当初、タケダさんの技術を使って「なにか製品」を作ろうと考え始めました。
まあ最初は、通り一遍のアイディアしかわいてきませんでした。なにをデザイ
ンしても既に世の中に存在している。そんな感じでした。

そうこうする間に考えついたのが「何を作っているとタケダさんが楽しめる
か」という事でした。

年に一度、「技術発表会」のようなイベントがあって会社の腕前を世間に披露
したりされているのですが、ただ小さいモノが出来るとか仕上がりがすばらし
いという「部品」を見せてもそうアピールするものはないように思いました。

わたしは金属加工品の「F1カー」を作る事を提案しました。
走るわけじゃないですよ。「いっちゃった」デザイン製品を作れば、注目も
されるだろうし、その製品が売れなくてもタケダの技術力の高さはアピール
できるだろうと考えたのです。

そこでわたしがお願いしたのが、アルミの塊を「球」と「円錐」と「直方体」
で作る事でした。ただの塊じゃなくて、厚みを3ミリぐらい残して内部を
くり抜いて空洞にしてそれぞれ半分ぐらいで分かれる「容器」にすること
でした。

「F1カー」を作ると言っておきながらただの球だったりするのが、おかしい
のですが、そこまでシンプルなカタチだったら誤摩化しがきかないと思った
のです。

ここでタケダさんが『そんなの難しくて面倒だ!』と話が出たらテープカッ
ターもトレイも多分生まれなかったと思います。

その「くり抜かれたただの立方体」を作る事に『面白そう。できますよ。』
そういとも簡単にオッケーが出た時にこのプロジェクトは俄然「笑っちゃう
ぐらいにばかばかしい」方向へ走り出しました。ここのスピードがF1でし
た。

そして程なく「ただの直方体ただし肉厚3ミリしかも蓋式」のアルミの塊が
仕上がってきました。

びっくりしました。すごい。一見塊なのに軽い。そして一体感も良く出来て
いる。金属加工の技術おそるべしでした。

わたしは「ぴっかぴっか」にしたかった。なぜなら燕三条は磨きの技術の
高さで日本はおろか世界にその存在を知られているのですから、その地の利
を生かさない手は無い訳です。

そこでやわらかいアルミを使う事からステンレスに素材がシフトしました。

最初はご存知のように「板を曲げた」製品をリリースしました。
しかしタケダさんが「より楽しい」のは切削加工にあると知り、ステンレス
の「ムク材」を使う事にしました。 F1のレギュレーション(規制)がさら
に「はずれた」わけです。タイヤは6輪でもウイングは前でも後ろでもなんで
もありとにかく「速く走る」その一点でした。

その中でかねてからいろいろ試行錯誤をしていたテープカッターを「ムク」で
考えたのがあの製品です。

いろんな材質でテープカッターを考えていましたが、いつもネックは「刃」と
テープを回転させるリールの素材でした。どちらも本体と材質が変わってしま
うのが普通です。

それが「刃」そのもので本体を作るわけですから「3」が「2」に減ったわけ
です。それなら「2」を「1」にしてしまえと多少の不便(?)を承知で
リールも取ってしまいました。

これらの製品達は、タケダという金属加工メーカーで直接していなければ
生まれない。なおかつ挑戦する事におっくうであれば違うカタチの製品群に
していました。

デザインがはじめにあったわけではありません。「やってみましょう」という
言葉が最初にあったのです。

すでにしてタケダさんには『こういうモノは作れますか?』というお話が
プロジェクト以降増えたと聞いています。

製品を作るだけでなく会社のイメージを作る事も仕事なのかと思っています。


08:28 PM

January 19, 2009


日々重なるもの

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旭製作所は、熊本県荒尾に
ある高純度石英ガラスを使った実験器具の大手メーカーです。

実験器具といってもいろいろな種類とそのクオリティーは千差万別ですが、そ
の中でももっとも過酷な条件をクリアーする最高レベルの製品で評価が高い。

そんな知ったような事を書いていますが、実は工場を拝見するまでは、まった
く明るくない世界でした。

わたしは数年前から、大体月に一回というペースで同じ九州にある信号電材に
通っていますが、通う中から九州にある会社でわたしのデザインを生かす事が
出来ないのか考えておりました。

そうこうしている間に、信号電材が
ヒューマンコミットメントセンター
という人材派遣の会社を設立されて
わたしもその一環に加えていただきました。

その中で縁が広がっていったのですが、昨年旭製作所さんの三代目にあたる
若くて明晰な社長さんを紹介いただきました。

最初に、ビーカーやフラスコの「計量目盛り」にデザインの道は無いのかと
思っていましたが、これが素人というか「知ったかぶり」のこわさ。

高度な実験やプラントで活躍しているまさに「プロ用器材」には、目盛りが
ほとんど存在しないのです。

つまり「目分量」の世界ではないのです。 デジタルの計量器がセットされて
小数点以下いくつまで正確にコントロールされている、まさにシビアな世界
でした。

段ボールのデザインのお話が出たとき、わたしはその整頓させれていて、きび
きびと仕事をされていて、それでいて伸びやかなおおらかを感じる従業員の
人達を見ていて、「職場があかるくそしてメーカーのプライドを感じさせる」
そんなパッケージを提供することが、相応しいように思いました。

器具のサイズは注文によって様々ですし、さらに特注で組み合わされた製品
が多いのでその都度、段ボールが用意されるという実情を考えると段ボールに
印刷はあまり合理的な解決策とは思いませんでした。

考えついたのが、「定型シール」です。これは「80mm」を通して学習した
方法ですが、既存の箱を使ってもシールを貼るだけでぐっとその感じ方が
変わります。貼る位置も自由です。

もうひとつは「ガムテープ」でした。
これはD&DEPARTMENTが、回収したショッピングバッグにお店の名前を
書かれた紙テープを貼られているのですが、わたしそれがとても「好き」なの
です。

金太郎飴じゃないですが、名前がつらなったシールが会社のサイト案内も
兼ねています。

このどちらもほとんど一般の人の目に触れる事はありません。

もし宅急便の段ボールや電化製品であれば、もっと派手に力強くメーカー名
やブランドログを大きくしたりするのですが、これは働いている人へ日頃の
感謝の気持をあらわすものだと思ったので何十個何百個と積み重なったり
毎日見ても「飽きのこない」ものにしたのです。

わたしは、今日も信号電材の歩行者用信号機があたらしく設置されているのを
見かけました。

「デザインしていない」と思う人もいるでしょうが、「デザイン」が目につく
ものが、それこそあっちこっちにあったらそれは多分「嫌み」になるでしょう。

「目立たず気がつく」そのへんが寛容かと。
ちなみに歩行者用信号機のパッケージもデザインに関わりましたが、設置され
て稼働するまで隠すために、パッケージの段ボールが使われている時があり
ます。 その時にわたしは密かに「うれしい」と思うのです。


04:32 PM

January 18, 2009


ムラバヤシケンジワールド

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もうこのはち君がたまりません。

「かわいい」なんて表現がぶっとぶぐらいにこころの中からわきあがる
「かわいい!」という思い。けっきょくいっしょか。

11:03 AM


空気感

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今回展示する写真はおもにヨーロッパの「美術館」で撮影されたものです。

タイトルに使用した写真はオランダのアムステルダムにある国立美術館のトイ
レであります。

トイレと書いてしまうと尾籠な気もしますが、その美術館にはレンブラントの
有名な巨大な絵画「夜警」が収蔵展示されているところです。

もうひとつ昨年日本に来たフェルメールの「牛乳をそそぐ女」をもつ美術館で
もあります。

フェルメールの絵画に特徴的なのは「画面左側に窓があってそこから差し込む
光によって画面のコントラストが決定されている」という構成があげられま
す。

わたしは美術館に展示されたフェルメールの絵画に似た感覚を左にある窓から
差し込む光に「場」で感じたのです。 そこにあるのは数百年の時は経ってい
ますが絵画が生み出された場所とおなじオランダの「空気」感です。

10:59 AM

January 17, 2009


青山

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08:20 PM


広報力

今、宣伝というカタチから広報というカタチにモノやコトを知らせる方法は
おおきく変貌をとげていると思うのです。

宣伝は「せんでん」であって、そういう風にというか体内にいつの間にか出来
上がった「宣伝抗体」みたいなモノで「そのままマに受けない」ように頭が
なっています。

広報って何かと言えば、「宣伝にならなくても知ってくれればいいです」そう
いう「腰のひくさ」を感じる訳です。

口コミはさらに下からぐぐっときます。

なぜこういうコトを書くかと言えば、今日青山にある「センプレ」という
インテリアショップに行ったら深澤さんがてがけた「SIWA」という山梨県に
ある和紙メーカーから発売されているシリーズを見たからです。

先日立ち寄った国立新美術館のショップでも一番目立つところでおおきく
扱われていたし、発売と同時ぐらいに表参道ヒルズにあるIDEAインターナ
ショナルでも展示会が開かれたり、その立ち上がりの早さと広がりの大きさに
ただただ感心をしたわけです。

さらにブログでも彼の製品となるといっきにいろんなブログでその製品を
「紹介」する記事が掲載されます。

一般の人までが「広報担当」に早変わりするわけです。

それはもちろん製品「SIWA」そのものの出来上がりの良さと価格のバランス
があってのことですが、その「広報」効果を宣伝効果にあてはめたときどれぐ
らいのバリューなのかすごいと思いますよ。

08:03 PM


All About 生活

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昨年12月21日に開催された萩原さんとの対談の模様が、当日参加くださった
ライターであり「All About 」雑貨コーナーのガイド役をされている江沢香織
(えざわかおり)さん
が書いてくださいました。


12:44 PM


福像

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二日前に紹介したムラバヤシさんの作品は大反響であります。
さっそく企画も動き出しております。

わたしはムラバヤシさんの作品の中でも今日掲載させていただいた「キンタロ
ちゃん」が、わけても好きなのであります。

こんな5月人形をもらったらすくすく明るく元気な子に育つだろうなあと
思う訳です。

ムラバヤシさんの仕事を見ていてわたしはふたりの現代美術の作家を連想し
ました。

ひとりは日本を代表する現代彫刻家である流政之(ながれまさゆき)さんです。
流れさんの活動のひとつである、銀座四丁目の交差点にある三愛ビルの
招き猫「コイコリン」を代表とする一連の「招き猫」シリーズがうかびました。
たしかな技術とセンスを持った人にしか掘り出せない「へろへろさ」加減
がたまりません。

もうひとりはアメリカの作家オルデンバーグです。
ビックサイトの入り口にある巨大な「のこぎり」をはじめ巨大な双眼鏡や
巨大なドアノブ(スッケチでしか見た事が無いのですが)など日常にありふれ
た製品を巨大にすることによってモノの価値観に新たな視点を提供することで
有名です。

わたしはムラバヤシさんのキャラクターには確かな技術とチカラの抜き加減
そして「巨大化」にも耐えられるかたまりの強さを感じています。

高さ10メートルの「キンタロちゃん」はきっと街のランドマークになって
街を活性化させるチカラがあるように思っています。

ムラバヤシさんの引き出しの多さをこれからも紹介して行きます。

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「まちのキンタロちゃん」想像図

10:53 AM

January 16, 2009


「(プロダクト)デザイナーの視点」

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今日は天童PLYに、仕上がった案内はがきを持って打ち合わせに伺って来まし
た。 

思いつきのままうごくおじさんは、またまた思いつきまして今回の写真展への
思いを引き出してもらおうとデザインに関するライティングを手がけられている
加藤孝司さんを担ぎ出しましたのです。

あくまでも「お茶うけばなし」であり、展示会場にはイスが無いのでわたしも
加藤さんもそして聴きに来て下さったみなさんもみんな「立ったまんま」
ようするに「立ち話」であります。

そこを考えて「30分」30分でなにを話せるかわかりませんが話します。

タイトルは「(プロダクト)デザイナーの視点」秋田道夫X加藤孝司

写真を見ていただければ、いかにわたしが思いつきでいろんなことをきめて
いるのが良く伝わるかと思います。

09:22 PM

January 14, 2009


ムラバヤシさん

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大阪に戻った際に、友人の浜さんの事務所にお邪魔しました。そこで目にした
ポップなオブジェにわたしは『おー!』と声を上げました。

一見したところプラスティック製のアメリカコミックのキャラクターに見えた
のですが、実はそれは木にアクリル絵の具で色付けされたものと聞きびっくり
さらにびっくりしたのが一体一体手彫りという事。

このオブジェの制作者が、ムラバヤシケンジさんという大阪出身の青年でした。

サイトを見ていただければそのすごさは一目瞭然。

わたしはさっそく東京でお会いして、さっそく「なにか」をすることにしまし
た。そこから先はおたのしみにですが、わたしもオブジェをひとつおねがい
しました。

それにしてもこのワンちゃん良く出来ています。ほんとに大注目です。

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07:37 PM

January 13, 2009


残ることば残るモノ

三原昌平さんのサイトにある「デザインのはなし」でPrimarioのテープカッター
について、とてもありがたいコメントをちょうだいしました。

その文章の端的さがとてもダイレクトにわたしの胸に響きます。

三原さんの書かれる文章と内容には重いメッセージがいつもこもっています。

『売るに媚びるな。メディアに合わせるな。』

売れるデザインと売れないデザイン。買いたいデザインとほしくないデザイン。

大量に生産することを前提に事が進む中で、どうやって三原さんの言われる
ことと向かい合えば良いのか。それはほんとに難しくて永遠のテーマに思える
わけです。

そしてなにより長く愛され、人々の印象にも残るモノを作る事。

どうもありがとうございます。

三原さんの紹介を教えていただいたのが、今回の製品を生み出す機会をいただ
けたTakeda Design Projectの高地さんだったというのもうれしい出来事で
した。


10:20 AM

January 11, 2009


新東京百景

今年初めて、ミッドタウンに出かけたのですが、その際に国立新美術館を
通るようにしました。

東京における「空気のてざわり」はどんな感じなのか、今の東京を代表する
六本木ヒルズと国立新美術館そしてミッドタウン。それらがいっぺんに
映し込めるそんな場所を探していたら、ミッドタウンの前から美術館に
つながる道にある信号機がLED薄型灯器であることに気がつきました。

庇が通常のものよりちょっと長いものです。

仙川にある安藤ストリートの信号機。東京フォオーラムと東京駅の間に
ある信号機。ミッドタウンと国立新美術館の間にある信号機。日本橋から
日銀に向かうところにある信号機。新宿駅西口の京王百貨店前の信号機。
渋谷のNHKの入り口にある信号機。

いささかタモリ倶楽部的ではありますが、わたしの中の「新東京百景」。

ちなみに信号機の上についているKというシールの貼られたボックス
(電源箱)もデザインに関わったものです。 

かつて会社のデザイン室の窓からすぐ横に見えていた電信柱のトランスや
碍子(がいし)がなんだかかっこいいなあと思っていた青年は50をすぎて
電柱に設置される部品をデザインするようになったわけです。


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04:26 PM


初荷

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Aferhoursに80mmが入りました。

「入りました」なんて書いてますが、なんのことはなく、わたしが年明けに
横田さんにお渡ししたわけでありますが。

初荷であります。


12:28 PM

January 10, 2009


デザインスキル

なんだか昨日の話はタイムリーだったなあと思いました。

事務所に行きがけの書店で目にしたブルータスを見てそう感じました。

「ブルータス大学講座」。すっとその中の深澤さんの「授業」を垣間みました。

うまい。と素直に思い、わたしが「塾」や自分の事務所でどうやって自分の
「デザイン」を伝えようと思っていた事とあまりにも開きがある事にとまどい
つつ、自分に「確信」を持たなければいけない覚悟のようなものを覚えまし
た。

formroomや講演会でわたしは「自分のこと」と「概念的なこと」とそして
「現実」を伝えるようにしていました。

実は一番大切なものは、こうやって雑誌やメディアと現場に乖離があること
を「あらかじめ知る事」の方が「方法論」を知るよりも「スキル」だと思う
からです。

しかしこの場合の「スキル」はカタチをつくる事とは結びつきません。
理想に描いていた事と現実の狭間に置かれた時に『あの人もそうなんだから
ここはちょっと忍かなあ。』そういう役に立てばいいかと思っていました。

たぶんそのスキルは「大学生と社会人のはざま」向けなのかもしれません。

今年はこれから学ぼうとしはじめた人向けのスキルについて自らのスキルを
あげなくてはいけないなあと思ったのです。

そしてまたまたタイムリー。千葉工大山崎先生のサイト
デザイン振興会が主催するスキルスタンダードという講座で「これからのデザ
イナーに必要な役割と能力とは?」
というタイトルの検討会が開かれる事を
知り、さっそく申し込みをしました。


11:48 AM

January 09, 2009


またまた思いつきを書きますが、松下幸之助さんの人生を読んでいて、これは
なにか社会に対して貢献しなくてはと思ったのです。

講演会もいいのですが、デザイン「すること自体」を伝えたいなあと。

formroomもそういう主旨でしたが、デザインの捉え方が全般的であったので
もっと「プロダクトデザイン」そのものを伝えたいなあと思いました。

もともと「塾」っぽいとは言われておりましたが、塾そのもので行きたいなあ
と思いました。

思いつきです。

06:40 PM


「空気のてざわり」展

写真展タイトル写真.JPG


今日からpdwebで「空気のてざわり」展の紹介が掲載されております。

『写真展やっちゃおうかなあ。』というかるーいノリでありましたが、実際に
することになりました。こう書いちゃいけないですね。天童PLYの田村さん
そして田辺さん、タケダデザインプロジェクトのご理解とご尽力のおかげであ
ります。ありがとうございます。

会期:2009年2月7日(土)~2月22日(日)11:00~20:00
会場:天童木工PYL併設展示室

でありまして2月8日(日曜日)の3時頃から「茶話会」を開きます。
Aferhoursの横田ご夫妻の協力でおいしいスイーツとコーヒーを味わってもら
いたいと思っています。(Afterhoursのサイトに「この写真展のための新
作」とお知らせが出ました。ますますたのしみです。)

タケダデザインプロジェクトに協賛していただいているのですが、会場には
Primarioの展示と80mmの販売も考えております。

ここまでは、「ご案内」ですが、実は考えている事があります。
今回展示は12点程の写真を考えておりますが、さらに数点を加えたものを
手もとで置いておこうと思っているのですが、その写真をよかったら巡回と
いうか希望される団体や学校(個人でもかまわないと思っています)があれ
ば貸し出しをしようかと思っています。

写真展プラスデザインのお話をさせていただければさいわいです。

需要あっての話なのですが、もしなにかの「きっかけ」になれば幸いです。

急いでませんので、ちょっと頭のかたすみにおいてみてください。

02:04 PM


わびしくないさびしくないという風情

80mmのお話をするときに、80mmだけじゃちょっと申し訳ないかと思い
事務所に置いていた製品をいくつか持参しました。その中のひとつがこの
おせち用の重箱でした。

講演会が終わった後そのまま自宅に持ち帰って、あらためてこの重箱の
デザインを「家」という場で見つめ直したのです。

デザインした当初のいろんな思いは抜けて、あらためて「使う人」として
かなり客観的に見てみると、自分が思った以上に「家」という場にフィット
していてなんだかうれしくなったのです。

黒も赤も「ビビット」じゃないのですね。これはちょっとした発見でした。
(自分で色を選んでおいて変な話ですが)

黒はダークグレイというかさらにミドルグレイに近く、赤もかなりくすんだと
いうか黒みをふくんでいますが、その色加減が家という「そういう色が他に
存在しない環境では程がいいのであります。

そんな「デザイナーぽい」ことは、さておいてそこに「華やぎ」があって
それでいて日常的でもあるそんな有り様がいいなあと思ったのです。

別の言い方をすると「さびしくない」のであります。だからわびしいさびしい
の世界観とはちょっと違うんです。

同様にIHも「よそいき」というか最新ものという感じがあるのですが、どこか
おちゃめな感じもあって、そんなに距離感が遠くないのです。

ほんとデザイナー本人が書くべき事ではないと重々承知ではありますが、
デザイナーズすきの一ユーザー的な素直な感想なのであります。

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10:32 AM

January 08, 2009


松下さん

7日から家電Watchに連載されている「パナソニックの経営理念を歴史館に見る」
が面白いというか考えさせられますよ。

余談ですが、文中に出てくる大正7年に創業した「松下電気器具製作所」のすぐ
近所に同時期にわたしの祖父母が住んでいたという事を聞いた事があります。

文の結びにこうあります。「パナソニックの商品は、品質と価格の両立を前提と
していた。それは、多くの人に使ってもらえる商品にしたいという想いが込めら
れていたからだ。」

わたしはそこにデザインという言葉が付加されても同じだと思うのです。

「品質と価格とデザインのバランスを前提としていた。それは、多くの人に使っ
てもらえる商品にしたいという想いが込められていたからだ。」


08:22 PM


cafe80mmのまとめ

coasterdesignで、昨年の暮れに開かれた「cafe80mm」に総括的に書いて
いただいているので紹介したいと思いました。

coasterdesignの筆者である高坂さんは、わたしの主催したセミナーを早い時
期から参加してくださっているだけに、「あの日」の内容を解釈するにこれま
での話もふまえているだけに、詳細で総合的な文章になっています。

これまで何度もお話をする機会はありましたが、具体的な製品にフォーカスを
あててそこから話題を広げていくという形式は、はじめてでしたがそのカタチ
によって今まで話をした事の無い「モノ作りの背景」といった事も伝える
ことができて私自身も感慨深い講演となりました。茶飲み話というのんきな
ものではなかったわけです。

わたしは自分がデザインしたいものをデザインしているわけではありません。

「そういうものが欲しい」という要望があって、その欲しいと言われた方の
周辺や条件を考え(感じ)その中で「欲しい」という欲求が、単に個人の
思いだけでなく、他にも共感してしかも「買う」という行為に結びつくような
「有り様(カタチ)」にするのですが、最終的には「だれが言ったからこれを
デザインした」「こういうマーケッティグが有効と思った」といった表現は
一切する事無く「自分が欲しかったモノ」として世に送り出す事をこころ
がけています。

客観的だけれど主観的。ほんとは主観的なのに客観的なふりをしているのかも
しれませんが。

そういう有り様をもっとも端的に表したのが「80mm」なんだと思います。

「自分使い」でデザインしたものが、他の人が使っても良いと思ってもらえる
もの作り。そういう「リスキー」なものは、クライアントには申し訳なくて
なかなか出来ません。 わたしがクライアントだからこそ、そういう「実験」
が可能になったのです。


06:55 PM


ポールランド

今日からpdwebに連載中のブックレビューが更新されました。

今回取り上げた本は、IBMやNEXTなど多くの優れたブランドロゴを残した
アメリカのグラフィックデザイナー ポールランドです。

ランドおじさんはかなり「へんくつ」な人物であります。

まあその「へんくつ」がほんとうにそうなのかどうかはよくわかりません。
ただ日本語に変換されたそのやりとりを読む限りは、そうなのであります。

その辺の「真実」を知りたくなるわけです。

以前にとりあげたブルーノムナーリもかなり「そう」だと本からは感じました。
しかしほんとうにそうなのか、それはオリジナルの言語というか本人の
声を直接に聞いてみないとわからないのですが、もうそれはかないません。

ふたりに共通するのは「子供にやさしい」という点です。

子供にやさしいのかどうかこれも実はわかりません。ただ絵本をつくったり
おもちゃをつくったりしているわけです。

それはたぶん「デザイン」というものは「デザイン」というものを理屈で理解する
ものではなく、とても自然な形で生活にとけこむようにして、子供とデザインが
ともに成長するようなそんな「ありよう」が、いいデザインをうみだすためには
必要である。そう考えていたのではないでしょうか。

04:43 PM

January 07, 2009


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10:24 AM

January 06, 2009


時代

昨年の暮れ頃からわたしは「来年はデザインが変わる年になる」そう書こうと
思っては何度も消しました。

正確にはデザインが変わるんじゃなくて時代が変わる。そういう事なんだと
思います。

坪井さんの加湿器が売れている事は、デザイン家電がちがうキーワードで語ら
れるようになるきっかけになるだろうと思っています。

プロダクトデザインの勉強を専攻したわけでなく、企業のインハウスデザイ
ナーとしてのキャリアももたない20代の青年が「機構部品をもつ」プロダク
トで実績を上げた事は、クライアントになるメーカーにも、そしてなにより同
性代のデザイナーに言い訳の通用しない現実をつきつけもし、その上の世代に
もインパクトがある事だと思っています。

坪井さんだけでなく30代から20代にかけてチカラのあるデザイナーが、そこ
にもう来ているのです。

と書こうと思っていたんです。

しかしそれだけでは「新しい時代」と書くに至らなかった。

そこに飛び込んで来たのが、アップルがMACWORLD EXPOに参加するのが
今年(2009年)で最後という通知と、スティーブン・ジョブスの体調が思わ
しくないというニュースでした。

デザインが変わると書いてもそれが良くなるとも悪くなるともわからない。
ましてや変わる事が、自分にとって有利なのか不利なのかもわからない。

すべては自分の都合ではできていない。道理にかなったものだけがこの変化に
も耐えて残るんだと思うだけです。

08:46 PM


価値観の変化

今日発売の「Men's Brand」という情報誌 でPrimarioのペンスタンドと
ティッシュケースが紹介されています。

誌面はとても「若者度」が高いんです。わたしは勝手にPrimarioというものを
「おじさん向け(自分向けという事でしょうか)」のブランドと、考えている
節があるので取り上げていただいた脈絡になにがあるのか、さっそくタケダ
の高地さんに問うてみました。

ちなみにMen's Brandの紹介文にはこうあります。
「モノ、ファッションに無頓着なオヤジにはなりたくないと思っているオトナ
のための総合モノ情報誌 」なるほど。

高地さんの話によると以前はモーターサイクルに向いていた若者が銀製品の
アクセサリー等「持っていて価値のあるモノ」に目が向いていて、その値段は
けっして安いものではないそうです。そう聞くとわたしはクロムハーツを思い
浮かべるわけですが。

そういえば数年前から冬になると多くの若者が身につけているダウンが
モンクレールだったり
するのですが、うーんいいお値段なんですよね。「一生もの」という表現が
ありますが、これは子供の代まで着ないとね。

たぶん今「一生もの」という言葉はモノにまつわるキーワードのひとつに
しかも重要なキーワードになっているのかと思います。

それにしてもPrimarioという製品は面白い。
まったく市場性やトレンドと離れたところをひたすら高品質という事だけで
追いかけて、品質の最高から価格を決定するという「端的」なスタイルでは
じまったものですが、「端的」ゆえにきっちりと現代の様子を映す鏡であり
望遠鏡であり顕微鏡でもあるような、そういう不思議なチカラを持っていま
す。

12:26 PM


情緒のデザイン

pdwebに連載されている芝幹雄さんの「デザインの夢」が面白い。

タイトルは「夢」となっていますが、芝さんの観点はとても客観的でクール
です。いつもすばやいジャブのようにびしびし言葉がこちらに飛んで来ます。

今回のテーマは、ブラウンのデザイン変化について書かれています。
今、再評価の気運が高まっているディーター・ラムスと「その時代のブラウン
製品」ですが、その当時の製品を「なにも言わず」置かれただけで、その後の
ブラウン製品デザインと、現代の市場を占めている多くのプロダクト製品に強
い批判とメッセージが込められていると読み取るのは、わたしだけではない
でしょうね。

責任者が変わった以上「なにか変えなくては行けない」そう考えるのは、多く
の企業で「よくある」事ではありますが、その事が必ずしも「市場の変化」と
リンク(つながっている)場合もあればそうでないこともあります。

芝さんの文章によれば、1997年ディーター・ラムスから引き継いだピーター・
シュナイダーは、デザインの根幹をなすテーマとして「カタチは情緒に従う」
そういう言葉を生み出した。

その言葉もですが、わたしにとって1997年というのはここ日本でも「世代交
代」が明確に打ち出された時であり、当時30代のデザイナーに時代が移った
と宣言「されちゃった」年と認識しているので、そのつながり方にびっくり
するのですが、逆に言えばブラウンの世代交代が「そういう気持」にさせた
要因のひとつなのかもしれません。

まあわかりません。人にはタイミングがいい人とその反対の人がいてそのまま
でも問題が起きなかったとはいいいきれないのであります。

ちょうど手元にある先月発売の「Real Design」でブラウンの特集が掲載され
ていますが、今も売られている「ブラウンらしく」てすばらしい電卓と卓上時
計が1987年にディートリッヒ・ルプスによってデザインされていますが、
それ以降目立った製品を見いだすことは難しく、それは「前任者」の時代で
あるわけです。

ちなみに1970年代の半ばに発売されたオーディオシステムを見た時にわたし
はなにかオーディオの流れととかけ離れたデザイン主導型のデザインに見えて
いて「だれにむけて発信」しているのか理解出来なかった覚えがあります。

まあ、あまり結論めいた話ではないのですが、わたしはそのデザインの成功も
その反対の事もデザインをまとめていた人に帰結すべきではないと思って
います。すぐれたデザイナーの存在があってそのデザイナーがやりやすいよう
に経営者や企画・設計を根気強く説得し、束ねているデザイナーから敬意され
ることにこそ価値があるというのがわたしの思いです。

わたしにとってディーター・ラムスは25年前の講演を通して「そういう人で
あった」という意味において尊敬をしているのであります。

エモーショナルマネージメントでしょか。

11:54 AM

January 03, 2009


一富士

1fuji.jpg

12:57 PM

January 01, 2009


初詣

P1000342(1).JPG

09:09 PM