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September 27, 2008


アルバ・アアルト

もうだいぶ以前の話ですが、日本の高名な建築家の人が、レストランやホテル
でそこに置いてある紙ナプキンや便せんに構想中の建築スケッチを描いて
それが描き上がる度に、横に付き添っている秘書の人が大事にそれを保管して
いたらしい。らしい。

わたしはそれを聞いてなんだかわざとらしいなあと感じた訳です。
そんなに「スケッチ」が好きそうな人でもないし(感覚的な話ですよ)またそ
れが最初から「価値がある」と自ら感じている有り様も、ね。

紙ナプキンにそういうスケッチを残している人としてわたしが思い浮かべるの
がフィンランド生まれの世界的建築家であるアルバ・アアルトです。

お店の名前が入ったナプキンの上に「ゴニョゴニョ」とした感じでアイディア
スケッチが描かれたのを見た記憶があります。

先日ブックレビューで取り上げたI・M・ペイさんの著作の中で少しですがアル
バ・アアルトに関しての記載がありましたがそのお話を読んでその「ナプキン
ゴニョゴニョ」の秘密がちょっとわかったのです。

MIT(マサチューセッツ工科大学)にペイが在籍した時に講師として、コルビ
ジェとアアルトが招かれていたそうです。

アアルトおじさん、あまり教室には馴染まないようであまり顔を出さず講義
らしいこともせず、あったとしても学生と会話をすることが主だったと書かれ
ています。

アフタースクールの方が好きなようで学生を招待してはドイツ料理店で強い
お酒を呑んでは自説を語る人物だったそうです。

どう考えても「商売道具」をそんな場所に持ち込んでいるとは考えられませ
ん。

しかし「いいアイディア」が突然浮かぶ。それがお酒なのか場の雰囲気なのか
わかりませんが酩酊の中で浮かんでしまう訳です。

その結果が「ナプキンゴニョゴニョ」なんですね。きっと線がゴニョゴニョ
しているのもそのせいでしょう。

紙ナプキンに描く為の鉛筆も、それを持って帰ったのもアアルトではなくてそ
の場にいた学生なのかもしれません。

これはあくまでもわたしの推論ですよ。


12:08 PM