Archive of December 2018

December 30, 2018


「個性と自己表現の差異」

『そもそもデザインの目的に「自己表現」はありません。他者の思いを

表現しようとした結果に「自分が出てしまう」というのが個性です。』

以前ツィッターに書いた言葉ですが思ってもいなかった反響がありまし

た。

その反響の理由を解釈すると、小学校の時から『自分の思う事を絵にし

ましょう。』と指導されて『えー、特に絵にしたい事はないんだけれど。

』と思いながらしぶしぶ絵にしていた人も少なくないでしょう。

長じても「デザインは自己表現である」という風に教わりし、その事

に、強迫観念が生まれてしまった人も少なくないからでしょう。

その結果「個性=自己表現」というふうに受け取る事も多いでしょう。

ところがプロダクトデザインは「大量生産」ですから、個性だけでは

「まかないきれない」ものだと思います。

大切なのは「自分がなにをしたいか」ではなくて「使う人はどうあって

ほしいと思っているか」です。

もう一つ言えば「デザイナーの個性のおしつけを使う人は欲していない。

使う側としての自分の製品に思ういつわらざる気持ちです。

それゆえ「デザインなんとか」と呼ばれる製品をほとんど持っていませ

ん。買う時に重要視するのは「機能に対して値段が程よいか」というま

ことに生々しい視点です。

「デザイン代」がその製品の価格に含まれているのはちょっと受け入れ

がたい。

とはいえ「むかし」は違っていました。『デザイナーがデザイナーを理

解しないで(支援しないで)どうする。』と思ってデザインチックな製

品を買っていましたから。

_

もちろん「それぞれのデザイナーの個性」はあると思います。

わたしは、そのジャンルで、プラスチックな白い製品が多いとき「意識

的」にステンレスやアルミという金属を使いタブーに近かった「黒」も

使いました。

なぜなら流行がすべてではありません。製品の有り様は「球体」です。

様々な有り様があっても良いと思ってそうしてきました。

違うカタチは「個性」ではありません。あくまでも「それを欲する人」

の選択肢を増やしたいという気持ちです。 _

もちろん「人と違う事」をするのは勇気がいります。しかしその時点で

は「人と違う」ように見えていても長い時間軸で見ると案外に「人(先

達)と同じ事をしている」ことがあるものです。

つまり過去のものをよく知る事は「時流と異なるものをデザインする

勇気の源」だと思います。

秋田道夫

2018/12/30

11:39 AM

December 26, 2018


ジャパン・ツバメ・インダストリアルデザインコンクール

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http://www.city.tsubame.niigata.jp/industrial/jtidc2018/

とても素敵なサイトです。

11:09 PM

December 25, 2018


つぼのツボ

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8:49 PM

December 23, 2018


「つたわる」

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昨日大阪でトークショーが開かれました。

アナウンサーの小谷真美子さんと山本あつしさんの三人

それぞれが「伝え方」について日頃心がけている事や

工夫している事についてお話しをしました。

写真は当日参加してくださったカメラマンの

茶本晃生さんに会の後に撮影していただいたものです。

12:20 PM

December 13, 2018


つぼのツボ

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ポスターデザイン吉見奈那子さん

毎年12月の押し迫った頃滋賀県立大学生活デザイン科で特別講義を

させていただくのが、この10年のルーティーンです。

とはいえ呼んで頂くのが「当たり前」ではなく、やはり課題の成果

が問われているという緊張感がそこにあります。

毎年課題を変えているのは時代の流れに則したデザインテーマがあ

る事と教える側教わる側に前例と言う「定型」も「比較」も生まな

ようにという配慮もあります。

「出す側」は楽でしょうと思われるかもしれません。たしかに作業

は伴わないのですが、「楽じゃない。」つねに「センス」が問われ

ています。

作家安部公房さんは1960年代初頭に予言的な言葉を残しています。

『コンピューターが発達していくと問題解決能力は人を越えるだろ

う。そういう時代に人に要求されるのは「問題提議能力」だろう。』

と。

良い問題(課題)は、イノベーティブな解決案を生む可能性を秘め

ていると思います。

後は、滋賀県立大学での課題は、デザインの教育に関わってい人達

の注目度が高い事を感じていると言う緊張感もあったりします。

ようするに「ひとつのデザイン」がここにあるわけです。

秋田道夫

8:15 AM

December 6, 2018


仕事

昔から、手数足数を減らす事を考えて仕事をしております。

頑張ったとか、大変だったとか、沢山した、というものにあまり価値

を見いだしておりません。

体力に自信は無いし、集中力も続かないので、短時間に効率よく仕事

をしたいと思っていた訳です。

最近では、こういう考え方も単なる手抜や楽したいという事ではなく

継続的に良い仕事をするための考え方として定着して来たのは、すこ

し自分の時代が来たという感じがします。

もうひとつの朗報は、設計の方が使う3Dソフトがデザイナーも使って

いるソリッドワークスというソフトが主流になってきた事です。

つまりデザイナーと設計の間の垣根が下がったという事です。

逆にいえば高価なソフトをデザイナーが使っている事自体には、アド

バンテージが無くなりつつあるという事でもあります。

わたしは設計の方が「デザイナーになっていく」というのがこれから

の潮流だろうと思っています。

単に絵が描けるとかカタチがカッコいいだけでは、デザイナーの存在

価値は作れない。

多くの作業は設計の方に依存して「勇気」をプレゼントするのがデザ

イナー(わたし)の役割だと思っています。

つまり「それでいい」という言葉の重さであり、従来の製品で行われ

ていた事を再度検証して固定概念を「ひっくり返す」という事に「裏

付け」をするのがデザイナーの役割だと思っています。

『そのままですすめて下さい。』という言葉は相当にパワーのある言

葉です。

プロダクトデザイナー 秋田道夫

10:51 AM

December 5, 2018


「つたえる技術」

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https://narasora.amebaownd.com/posts/5362612?fbclid=IwAR0Wb4s-mZ64m3VcVBAcd6NshVWVpeIvi_4fscBKcRMWrXt7EMOw9r8CpHk

奈良で様々なイベントをプロデュースされている山本あつしさんのご

好意で、今月22日に大阪でトークショーをします。

お相手は、奈良在住のラジオパーソナリティーの小谷真美子さんです。

小谷さんは東京生まれで奈良に生活のベースがあり、わたしは大阪生

まれで東京で生活しているわけで、山本さんは大阪市内で生まれて

奈良で生活をされていて、そういった意味では「主体的に」生活の場

を選んだ三人といえます。

生活が出来るかどうかよりも「生活したい(活動したい)」という気

持ちを優先して場を決めた訳で、そこにはどうしても「相手に気持ち

を伝える」という技術も必要だし培われるものだと思います。

技術やスキルというと「経験を重ねると自動的に上がるもの」という

認識をされがちですが、「技術を越えて伝えたい」というパワーが無

いと向上もしないものかと思います。

「伝える技術」とタイトルしましたが、たぶんその日聴いている人達

が感じるだろうことは「意志のパワー」なんではないかなと「未来完

了的」に思ったりします。

秋田道夫

2018/12/5

11:10 AM