Archive of January 2018

January 20, 2018


岐路

今年のセンター試験で「デザイン」に関する問題が出題されました。

それは国語の試験の冒頭に掲載されました。

出典は、「デザインドリアリティ[増補版]―集合的達成の心理学 」

有元典文 (著),‎ 岡部大介 (著)

心理学の見地から「デザインというのはなにをなす事なのか」につ

いて「学生にとっても経験のある身近の事柄」を用いて話に導く体

裁がとられています。

本題とは直接関係ないのですが、文中にある「講義とは何か(それ

は)大きな四角い部屋の空気のふるえである」という一行がいたく

気に入ったわたしです。

_

個人的には「センター試験にデザインという文言が掲載された。」

という事に大きな意義を感じます。

今回のセンター試験を受験したおよそ60万人の18歳19歳の若者や、

センター試験というものに興味を持っている何十万人かの大人と、

これから「過去問」としてこの問題に接する5年後10年後の何百万

人かの少年たちに「インプット」されるわけですしデザインが単に

「絵の上手い人達の特殊な世界」では無い事を知る「きっかけ(契

機)」になったかなと思うからです。

この本の初版が出たのが2008年。リーマンショックのあった年です。

2000年代初頭からプロダクトデザインに対する一般の関心が高まっ

たピークだったかなと思う年でもあります。

本文中に「誰のためのデザイン」という本の話が出てきます。

1990年に出版されたある意味「プロダクトデザイナーの必読書」の

ような本ですが、くしくも最近その著者であるドン・ノーマンがデ

ザインの未来について語っています。

今、デザインは旧来のかたちをつくる工芸なのか、それともかたち

に結びつかない多義的なものがデザインなのか、そのの岐路に立っ

ている。とノーマン氏はいう。

タイトルが面白いのですが、「岐路に立ったら、道を取れ」。

なんだか変でしょ、このタイトル。『どっちの道?』と突っ込みた

くなります。

実はこのタイトルは『訳が判らないけれど妙に説得力のある話をす

る人として有名なニューヨークヤンキースの名捕手でその後監督に

なった「ヨギ・ベラ」という人物の「迷言」のひとつです。

"When you come to a fork in the road, take it."(分かれ道に来

たらとにかく進め)から取ったものです。

この「オチ」が面白いのですが、友人に自宅までの道順を説明した

際に言った言葉だそうで、ふたつの別れた道はヨギ・ベラの家の手

前で合流していたので『どっちを選んでもたどり着く』と言いたか

ったそうです。

なぜだかこの話はとても腑に落ちます。

『まずは、明日もゲーム(仕事)を楽しもう。』という事でしょう

か。

秋田道夫

10:04 AM

January 18, 2018


65mmステンレスバージョン

IMG_0742.jpg

26805218_1795048054122449_6734158546272693148_n.jpg

現役時代の王さんは、新しいシーズンが始まる度に『今年はホームラン

が打てるか。』と心配されていたそうです。

わたしはもともと野球の選手でもなければデザイン界のホームランバッ

ターでもありませんが、王さんの気持ちが少しは理解出来ます。

しばらく新製品が出ないと『わたしは製品のデザインが出来るかな。』

と不安になります。

_

昨年の暮れ、タケダデザインプロジェクトの高地さんとお会いした時に

見せてくれたレンズ径65mmルーペの「ステンレスバージョン」。

すでに発売されている45mm同様にアルミ製のものがありますが、今回

特別にステンレス製でも作ってみました。

ステンレスの光沢がすごいのですが、ぴかぴかの「鏡面仕上げ」ではな

くて引目(ひきめ)を残した「スピン加工」になっています。

それは持って誌面を移動させる事を考慮して指紋が残らないようにした

配慮です。

すでにショップでの評判も高いようですが、わたしも実物を見てその存

在感と「もらって嬉しい製品」だろうと感じました。これは「ヒット」

するのではないかと観た瞬間からワクワクしました。

製品は現在鋭意製作中ですが、プロジェクト全体が売れ行きが好調のた

めに製品の生産が追いつかないという状態で、販売は2月になってから

のようです。

秋田道夫

10:08 AM

January 13, 2018


do-nabeの事

do-nabeスケッチD.jpg

do-nabeの販売数がこれまでで最高でした。うれしい事に240・190と

もにバランスよく売れました。

もちろんそれは、実店舗やネットショップでの努力があっての事です

が、その販売を後押ししてくれているのが、生活情報サイトです。

今では、「土鍋・デザイン」で検索するとdo-nabeの記事や写真が真

っ先に来るようになりましたが、それは様々な情報サイトで取り上げ

て下さったおかげだと思います。

「デザインも機能も優れたおすすめ土鍋9選」

「今日から我が家のお鍋はこれ!デザイン良しの【土鍋】ランキング」

「ずっと使い続けたくなる。「おしゃれ土鍋」のおすすめ5選」

「土鍋の用途別おすすめ人気ランキング10選」

「IH対応土鍋のおすすめ人気ランキング10選」

_

do-nabeの発売は2011年の秋の事でした。そこから6年後の新記録な

ので感慨深いのですが、セラミックジャパンの大橋さんからは『結

果が出るのは5年後ですから。』とあらかじめ言われていたのです。

なんとも息の長い世界です。

_

そういえば大橋さんと昨年の暮れ東京で食事をした時に、こんな事

を言われました。『アキタさん、もう(デザイン)やり尽くしたで

しょ。』と。

その日は、新しい信号機の事やらタケダデザインプロジェクトの話

をしたので、わたしの自慢話で大橋さんは満腹だったのでついそん

な事を言われたのかもしれません。

実はわたし自身これまでに製品化したものが、長く売られていたり

現場で活躍する姿を見て、格別の充実感と満足感を感じる日々です。

_

昨年の暮れに、家庭用医療機器や生活家電のメーカーツカモトエイ

ムから、IH調理器と鍋(ポット)のセットによる販売がスタートし

ました。名前は「cotto cotto(コットコット)」

そのシリーズのひとつ土鍋として採用されたのがdo-nabeでした。

曲面のアールがおおきく可愛いデザインのIHとも相性が良いと思い

ます。またひとつdo-nabeの可能性が広がりました。

秋田道夫

cottocotto.jpg

12:06 PM

January 9, 2018


休み明け

連休は、働き時です。

みんながお休みしている間にひたひたお仕事しておりました。

連休明けにクライアントにどどんと「連休の成果」を送るのが密か

な楽しみだったりして。(ウソですよ。)

実は休み中に「飛ばし過ぎて」こうやって休み明けは「お休み」な

気分になったりする変な人です。

そもそも休みはフリーにはありません。

会社員時代にデザイン事務所をしている方からそんな話を聞くとあ

たかも自分がさぼっているようなばつが悪い思いをしましたがフリ

ーになって判る事ですが、休まないよりも「休まざるを得ない」と

か「いつまた仕事が入るか判らない」という恐ろしさにくらべたら

何程の事もありません。

だから「連休は休んでいない」という話の後に「こわくて」と続け

ないといけないわけです。

そういう休み無しはスタッフの方は大変ですが、オーナーは案外に

気楽(?)なものです。

「発言は行為ではなく、行為は行動ではなく、行動は成果ではなく、

成果は貢献ではない。」

わたしはそう思っている訳で、「休出した」なんていうのは、なん

の意味もありません。

わたしが休出するのは、仕事に追い込まれている訳ではありません。

休み明けに下さいと言われている訳でもありません。

あえて言えば自分で「追い込んでいる」だけの話です。

それもこれも好きでやっているし、好きだけではやらせてもらえな

い仕事を続けられいるからこそです。

つまり連休中にお仕事しているのは「贅沢な楽しみ」です。

秋田道夫

10:15 AM