無芸有芸

わたしは多才にも多能にも多趣味にもあこがれは無い。

言ってみれば「デザイン」しかもプロダクトデザインしかしていない。

しかしその一つの領域はとても広く深い。

かつてはわたしも「歌って踊れるデザイナー」を目指した事がある。

やわらかいカタチも硬いカタチも「やわらかたい」カタチも自在に繰り出せ
るデザイナーになることが世間の評価を得られる手だてだと思っていた。

しかしそれはある意味「油断の変形」ではないかと思った。

まず自分が指向する「硬いカタチ」をちゃんと成してはいないと気がついた。

デザインで必要な「やわらかさ」とはカタチではなく、仕事の「柔軟性」だ
と思った。

相手の話を聞く。相手の要望を聞く。相手が困っている事を聞く。そういう
「聞く耳」を持ちそれへの答えをいろんなところから持って来れるチカラこ
そが「やわらかさ」だと思った。

ひとつの「芸」を侮ってはいけない。