ことばをかたちに、かたちをことばに

ホームページを新しくして半月ほどが経過しましたが、アクセス数が結

構な数になっていて、関係者の方はその事に驚いているそうです。

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わたしがその事を良かったと感じているのは、ホームページを作ってい

ただくにあたってわたしの「したい事」というのが、通常「ホームペー

ジにクライアントが期待する事」とかなり離れていたからです。

わたしが思うにホームページというのは結局のところ「周到な自慢」の

ようなもので、その事をいかに美しく設える(しつらえる)かというの

が、制作会社の腕の見せ所ですが、そういう行為をばっさり取られてし

まってどこに本領を発揮させれば良いのかわからないデザインです。

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「見せたいデザイン(仕事)」から「見たいデザイン(仕事)」にした

い気持ちがありました。

これまでのサイトは「見せもしないデザイン」でしたから、ある意味

「見たい気持ち」に寄り添ったデザインにしたかったのです。

しかしその「読めるサイト」というコンセプトは意外な困難を作る人に

強いる事になりました。今ネットを観る人の多くがスマホである事。

タブレット端末もあり、ホームPCもあり、それぞれの端末によって表

示にずれが生じます。文章が多い分字の間隔やサイズが変わって大変

難しいのです。実は写真を全面に表示するよりも複雑です。

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要は「見た目には効果的では無いのに、労力がかかったホームページ」

なのです。

ゆえに閲覧してくれる人が多い事が、その労に報いる最高の贈り物です。

今世界が対峙している困難な問題の中にあって、多くの人が「仕事」と

いうものの本質とは何かを考えたい理解したいという気持ちが高まって

いると思います。

そういった意味ではデザインした製品を単にレイアウトするだけでなく

その製品の背景やデザイン思想を読めるようにした事が、期せずしてタ

イムリーだったといえます。

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新しいホームページのかたちが、プロダクトデザイナーとしての新しい

有り様の提示になっているならとても嬉しい。

秋田道夫

2020/5/13