退屈をしのがない

飛び出し坊やをいただいたというお話の次の話題としてはあまり適切で

はないのですが、「人気者です。」という感じもちょっと「むずむず」

するのでおよそその反対のお話を。

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坂口安吾さんの小説に「魔の退屈」というものがあります。別にそれを

読んでくれというお話ではなくて、ただただその「タイトル」の面白さ

というか「そういう状態」であった事が何度もあるなあというお話です。

今であればSNSやブログで「なんでもない日常」をつらつら書いてなん

となく「充実感的ななにか」を演出も出来ますが、そのSNS前夜である

20年前には「暇は厳然と暇」でした。

毎日ぼんやりしておりました。それゆえこうやって今もデザインをさせ

てもらえているのは「奇跡」にも思えます。

ただ大学を出て大きな賞を取ったり、有名な会社にいたというある意味

実績とプライドがあったので「武士は食わねど高楊枝」的な人であった

事は否定できません。

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言えるのは「暇」や「退屈」を、納得のいかない仕事やアルバイト趣味

で埋めなかった事です。

かっこつけると「仕事があろうがなかろうが頭の中では常にデザインを

考えていた」わけです。それを忘れてしまうような「行為」に走らなか

った。

おかげでいい仕事のありがたさも良くわかります。

秋田道夫

2020/4/21